今回は、SALSA danceの「On1スタイル」の中でも「LAスタイル」について書こうと思います。サルサをある程度やっている方ではないと、なかなかわからない事であると思いますが、一口に「サルサ」と言っても実はその中でもいくつかのジャンルに分かれています。LAスタイル、Cubanスタイル、Caliスタイル、NY On2 / Mamboスタイル、Pueruto Ricanスタイル、 On3スタイル、Mexican Mamboスタイルなどなど........。
サルサのスタイルについて書こうとすると、それだけでこの記事がとてつもない長さになってしまいそうですので、今回は割愛します!笑
近年は世界的にOn2スタイルが流行し、ソーシャルダンス(サルサクラブなど)の場ではまだまだOn1を踊る方は多いのですが、パフォーマンス(振り付け)でLAスタイルを踊るプロダンサーは世界的にもかなり少数になっています。それと関係しているかはわかりませんが、On2スタイルの日々の進化は割と世界に満遍なく浸透していっている様に思えますが、LAスタイルについては10年前・15年前…のスタイルで停滞しているのが多々見受けられます。しかし、その少数のLAスタイルのトップダンサー達は最新のLAスタイルを踊っており、日々どんどん進化させています。
LAスタイルの進化に直面する事になったキッカケ
ヒデペコがLAスタイルの進化に直面するキッカケは、紛れもなくコンペティション(競技会)にあります。ヒデペコはアマチュア時代、ずっとOn2を専門としている振付師に振り付けを依頼していましたので、あまりスタイルを気にせずただ与えていただいた振り付けを黙々と練習するということを繰り返していました。他のコンペ用の振り付けではないものは、しっくりくるのに何故か不具合が多すぎる!という事に多々直面していました。今だからわかる事なのですが、よく考えればそのコンペ用の振り付けはLAスタイルの技術よりもOn2スタイルの技術を沢山盛り込んだものだったのです。基本的にはLAスタイルとOn2スタイルの体の使い方は同じと捉えられる事も多いのですが、全く違うと言えるところもあります。その全く違うところを変換しきれずに練習していたというわけです。また、2018年のSALSA SUMMITというアメリカでの大会の後に審査委員からフィードバックを頂いた時のこと。「君たちは、もっとこうした方が良いよ。」と言って頂いた内容が、“これってOn2のテクニックじゃなかったっけ?”という様な事でした。その後意識して他のダンサーを見ると確かにそうしていたのです!いつから変わったのだろう?と10年前のコンペティションを見てみると、私たちのやっているのと(知っている)のと一緒でした。
ジャンルの融合化
現在のLAスタイルは、On2スタイルの技術だけではなく様々はスタイルの技術や
ステップが沢山入り混じっているのが普通になり、むしろそれが最新の「LAスタイル」になっています。より音楽との一体化を求めたり、フロアデザイン(振り付けを踊る際に、一点に止まらず踊り場を広く使う様に動く)をしたり、見る人を飽きない様にさせるためにジャンルを超えて融合して来たのだと思います。それは、ステージ上の話だけではなくソーシャルの場でも同じことが言えます。
今回はLAスタイル目線で書きましたが、他のスタイルでも他ジャンルからの融合を経て、進化を促進していると思います。
古いスタイルを守っていくというのも悪くないとは思いますが、せっかくの進化の激しい現代舞踊のサルサを楽しむのであれば、新しいことを取り入れて楽しむのも良いのではないでしょうか。